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あの日のマスコット

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新手上路

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トピ主
投稿時間: 2018-10-15 14:25:36 携帯電話から | 投稿者のコメントのみ表示 コメントボーナス |逆順にブラウズ |閲読モード
怪談の宴
ゲーム内の名前: ✩ゆいまーる✩
ゲーム内のID: 8196720
サーバー: アジア
最終更新は 2018-10-16 10:35、8196720 による編集です

『可愛いお化けとお菓子なの!今とてもわくわくしてるの!』
彼女はキラキラと目を輝かせ、小さな口元をきゅっとあげ笑っている。

今日は秋のお祭り、ハロウィンなのです。薄紫色に染まった夕方の空にはうっすらと星が浮かび、街にはオレンジ色の蝋燭が暖かそうに灯り始めていた。
仮装を終えた彼女は”Trick or Treat”の掛け声でお祭りが始まるのを、今か今かと待ち望んでいた。



彼女の名前はエマ。ママと二人暮らしをしている。
エマは小さな庭で1日を過ごすのが日課になっており、隅には大きなカカシが立っている。彼女は彼と話すのが大好き。今日もいつものようにたくさん話をしているようだ。

『今日もいいお天気なの!カカシさん眩しくなーい?』
小さな椅子に登り、手作りの麦わら帽子を被せる。
『私の帽子はママが作ってくれたんだけど、カカシさんのは私が頑張って作ったの!少し曲がってしまったけど…気に入ってくれる??』
風がふんわりと帽子を揺らす。
『気に入ってくれて嬉しいの!あっそうだ!今日これからママとハロウィンパーティーに出かけるの!楽しみなの!』
背の高い彼を見上げ、飛び跳ねながら興奮気味に語りかける。後ろを振り返るとママの姿が目に入る。彼女は差し伸べられた手元に駆け寄り、明かりの灯る街へ出かけていった。



“Trick or Treat”
                      “Trick or Treat”
“Trick or Treat!!”
“お菓子をくれなきゃイタズラしちゃうよ!”

エマも街の子供達に混ざり、ケタケタと笑いながら色々なお化け達に魔法の言葉を告げる。
『Trick or Treat!!!』
かぼちゃのランタンから溢れそうなお菓子を受け取り、彼女もまた用意したお菓子を配りながらお祭りを大いに楽しんでいた。
『キャンディにチョコレート…クッキーもあるの!どれから食べるか迷っちゃうの…!』
エマはもらったお菓子を手のひらに並べながら、満遍の笑みを浮かべていた。

お菓子に夢中になっていた彼女は街の外れに迷い込んでしまったようだ…顔を上げるとママが見当たらない。そこには先ほどまでの賑やかさは無く、ひんやりとした冷たい風が肌に触れる。
『ママ…』
少し震えた声でエマは呟く。
そんな彼女の前を、大きな麦の帽子を深くかぶった背の高いお化け?が通り過ぎた。
『帽子…カカシさん…?』
思わずエマの声が漏れてしまったが、その小さな声に足を止めるお化け。左手には大きな傷。帽子の下は包帯で覆われており表情もうまく読み取れないが、優しい目をした男の人のようだった。
いつもの話し相手ととてもよく似ている背格好にエマの不安な表情がパァっと明るくなった。
『Trick or Treat!!』
ママとはぐれてしまっていたが、一瞬でお祭り気分に戻ったようだ。
『あれ?Trick or Treat!!』
『………。』
立ち止まってくれたものの、彼は無言のままだった。不思議そうに首をかしげるエマのもとにゆっくりと近寄り、背丈を合わせるように膝をついた。
彼はエマの片方の手を取り、エマにそっくりのマスコット人形を渡した。
『お菓子じゃないの…?』
人形を握りながら見上げると、彼はすでに歩き出していた。エマは追いかけるが、足早な彼は賑やかな人混みへ消えて行ってしまった。
辺りを見渡しているとママがこちらへ駆け寄り手を握ってくれた。ママの心配そうな表情とは裏腹に、エマの目はキラキラと輝いていた。

賑やかな街を背にエマはママとはぐれた間に出会ったお化けと人形のことを話した。ママ少し驚いたような表情を見せたがすぐに優しく微笑んでくれ、大切にするように頭を撫でてくれた。


ーーーーーー数年後。


『カカシさん〜今日もお庭を守ってくれてありがとうなの!』
今日もカカシに語りかけながら庭の手入れをしている。腰にはあの日もらったマスコット人形が揺れていた。

あの日カカシに似たお化けがエマの前に現れ、彼女に似た人形を渡してくれたのかはよくわからない…。しかしエマの中では大切な思い出して心の中にしまってあるようです。

またいつか、会えたらお礼を言えますように…!
Happy Halloween☆
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